ペデストリアン ファニチャー
(プロジェクト)

1995
60cmグリッドの基本型で構成される。
路面ユニット、側溝、芝用ユニット、階段ユニット等の平面的なパーツとボラード、水飲み、屑入れ、プランター、ベンチ、テーブル、サインポール、照明ポール、シェルター、パーゴラ等の立体的なパーツが用意される。
「意匠登録取得済」

「歩くこと」は、私たちの生活の中で基本的な行為である。人の歩く道の空間には、和やかな集いや休憩をささえる、人々が親しみを感じられる場が求められる。しかし現状に目をやると、道の表情や機能、道具や施設、植栽等が、あるいは表面的な主張に走り、あるいは貧弱な姿をさらし、ちぐはぐで貧しい歩行者空間が大半を占める。
多種多様な要素がおりかさなって構成されるその状況に、いま一度、レディメイドのパーツ・システムを用いた基礎エレメントによって、ある秩序の再生を試みた。60cmのグリッドをベースに、擬石、洗い出し、透水性素材など多様なテクスチャーや色をもつペーブメントを用い、様々な形をもつシンプルなファニチャー・エレメントを形成する。
このシステムで環境を覆い尽くすのではなく、地域ごとの景観と呼応して潤いが生まれる基礎をつくろうとしたもの。「生き生きと歩ける環境」の手がかりを見つけるための提案である。